初恋 〜中学生の俺へとどけ

※今回の投稿は・・・テコンドーネタでも、格闘技ネタでも、トレーニングネタでもありません。
私のつまらない昔話です。どうしても書きたかったので書きましたが・・・多くの人にとってはツマラナイ話だと思うので・・・適当にスルーしてください(^^;)

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中学生の夏。

具体的な歳はもう覚えていない。

もう二十数年も前の話だ。

私はある一枚の「仏像」の写真に”強烈に”惹かれたことがある。

「恋をした」

といってもよいかもしれない。

その思いはかなり強烈だったように記憶している。

日光菩薩2
この写真は鎌倉にある「覚園寺」というお寺の仏像です。

見ての通り、とっても美しい顔立ちをした仏像ですね。

ただ、今となってはこの写真を見ても「あ〜綺麗な仏様だなあ〜」という以上の感情を思い起こすことが出来ない。

なぜ、、中学生のころあんなにも強烈に「この方」を想ったのだろう?

当時のあの燃えるような「想い」はいったいなんだったのだろう?。
(ちなみに当時両親も私も特別信心深いほうでもなく、初詣は神社に、墓参りはお寺に、クリスマスは大騒ぎ・・・という典型的な無節操日本人家族でした)

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「俺さ、鎌倉に行きたいんだけど・・・歴史とかちょっと興味あるし」
「お〜いいな、じゃあちょっと一緒に歴史散歩でもするか」

当時の私は、そんな理由をつけて、歴史好きだった父親を誘って鎌倉へ行くことにした。もちろん「歴史散歩」なんていうのは建前で私はただただこの恋焦がれる仏像に一目会いたかっただけなのだ。

しかしである。私はこの日、この仏像に出会うことが出来なかった。
たまたまその日はそのお寺が閉まっていたのだ。

会えなかったゆえに、その想いはかえって私の中で増殖した。

しばらく悶々としていたような気がする。

以来、機会に恵まれず二十数年間、ついには「この方」の実物を見ることは叶わなかった。

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二十数年たったある日。つい先日のことだ。鎌倉へ行く用事ができた。

すっかり忘れていた「その仏像」のこと・・・

「鎌倉」と聞いて思い出した。

二十数年の時を経て・・・ようやく「その仏像」に会える。

そう思うと、懐かしくも有りまたドキドキもした。

しかしである・・・

またもや「その方」には振られてしまった。

その日は、時間が遅くもうお寺は閉まっていたのだ。

たまたまこのお寺の住職さんが通りかかった・・・

「あの、もう今日は見れないんですか?」

「3時までですから、また来てください」

「あの、遠くから来ているのでもうしばらくは来ることが出来ないんです。

・・・私ここの仏様がとっても好きで・・・」

熱心に訴えた・・・もう振られてなるものか!!・・・しかし

「そうですか・・・でも、もうお堂も閉めてしまいましたら・・・申し訳ございません」

あの時もガッカリしてこの坂道を下っていったっけ(苦笑)

そう思いながら・・・その日も、同じように肩を落として、その坂道を下りていった。

ずいぶんガッカリしていたのだろうか?見かねたかみさんが

「また近いうち来たら?」

と言ってくれた。

片道三時間もかかる鎌倉に、その仏像を見るためだけに行くというのは少々気が引けたのだが・・・かみさんはかみさんで鎌倉の町並みは結構気に入っているらしく、またこじゃれたレストランで食事をするのはまんざらでもないらしいので・・・利害関係が一致して

・・・再度鎌倉旅行が決定した!!

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そして今日・・・運命の日が来た。


お堂が目の前に迫ってくる。


「ついに・・・会える」


そう思うとさすがに少し緊張した・・・なにせ二十数年来の想いだ。

三体のシルエットが暗いお堂の中からうっすら見えた・・・三尊像である。

「そのお方」は本尊の向かって右側にいる。



暗いお堂に一歩足を踏み入れる。



「・・・」



しばらく呆然としてしまった。

全身の力が一気に抜けてしまった。

よほど緊張していたのだろうか?


ついに・・・会えた。


予想通り・・・いや、予想以上に美しかった。

素人がこんなことを軽々しく言うモンではないかもしれないが、個人的な感想としては奈良・京都のどこにある仏像よりも美しいと思った。

この少女のような端正な顔立ちは・・・奇跡だとも思った。



しかしである。


これは充分予想していたことだが・・・

思い出せなかった。

当時の「強烈な想い」を。

もしかすると実物を見たとき、自分の深いところにある「そのときの想い」が湧き上がってくるのでは?という期待があったのだが・・・


どうしても「ああ綺麗な仏様だなあ〜」という以上の感情が

・・・心に起こってこない。


私の直ぐ横で、ポツンと静かに立っている中学生の私の姿を想像してみた。

彼は目を輝かせ・・・今の私には見えない「何か」を見ている。


そんな姿を想像してていると、もうそれを「感じる」ことが出来なくなってしまった私は、急に寂しくなってしまった。

「中学の時、見たかったよな」

と、その少年(私)に心の中で問い掛けたてみた。

ちょっとだけ私のほうを振り返った彼は・・・嬉しそうに目を輝かせて、またその仏像を見上げていた・・・ずっと・・・ずっと・・・ずっと・・・

私は思わず涙が流れそうになったのを悟られないように、誰もいない場所へ移動した。

思春期は色々な感性がもっとも研ぎ澄まされる時期なのだろう。

きっと平凡な日常に埋没している我々大人とは、違った世界を見ているに違いない。

私にもあったはずのその感性は・・・やはりどこかに忘れて置いてきてしまったらしい。



私は、家に着いてから中学生当時のアルバムを引っ張り出した。

私は、手元にある「その方」の写真に今日見てきた映像の記憶を思いっきり送り込んで・・・その写真を中学生当時の私の写真の隣に並べてやった。

きっとこの映像が、その本当の素晴らしさがわかる当時の自分に届きますように・・・・

2008/10/06(月) | 普通の日記 | トラックバック(0) | コメント(0)

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