今日は、仕事の付き合いで、ある講演会を聴きにいった。内輪の会かと思ったらエラく広い会場に聴講者も200人はいたであろうか・・・。
私としては、もともと「お付き合い」で参加しているのでとにかく早く終わってほしいという気持ち以外なにもなかった・・・はずであったが・・・。
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講演者は、「自前」のパワーポイントを作成しての発表であった。中にはえらく凝った資料を作り込んで、「この人、発表慣れしてるなあ〜」と感心しつつも、こんなにも凝った資料を作ってきてしまうことには「けどお前暇だよなあ〜」皮肉ったりもしていた。
が、しかし私以外の聴講者もあまり真剣に聞いているそぶりはなく、会場もなんとなくざわついて落ち着きがない雰囲気がず〜っと漂っていた。
そんな雰囲気の中・・・さらに追い打ちをかけるように
「おいおい、おばさん、場違いなんじゃないの?」
というような女性が壇上に上がってきた。歳は・・・60歳を超えているのではなかろうか?
「私は、え〜、あの、時間がなくて・・・あの、準備不足で・・・え〜と、上手に、その・・資料もつくれないので・・・えっと、何枚かの写真だけを用意してきましたので・・・え〜これで発表させていただきます・・・」
明らかに、こんな講演をやったことがなさそうな女性。話し方も弱々しく聞き取りにくく、たどたどしくて、見ていられない。
「なんでこの人選んだの?」
と気の毒になってしまった。
しかしである。この後、異変が起きた。ざわついていた会場が
「シーン」
と静まり返ったのである。
この女性は、たどたどいし説明である施設の写真を紹介していた。
「これが建物全体像で・・・この人がこの施設の所長さんで・・・あの・・・その・・・」
と意図が読めない話しが続く・・・
「では、次の写真を・・・」
と画面に出た写真。
ちょうどうちの長男くらいの年頃の少年。満面の笑顔だ。その横にはこの講演をしている女性が笑顔で話しかけている・・・そんな写真。
「この少年の父親は・・・1年半前に亡くなりました。」
「当時は、なんでぼくのお父さんはいなくなったの?とこの施設に来ても泣いてばまりいました。」」
「その子が、最近やっと笑ってくれたんです・・・」
会場が静まり返った。「空気が変わった」とはこういう場面を言うのだろう。
私も会場の空気と、この少年が自分の息子と同年代ということもあり、自然と涙がボロボロとこぼれはじめた。
相変わらず話の方はたどたどしかった。しかしこの女性の「思い」が、この写真から一瞬にして会場全体に伝わってしまった。
彼女がこの施設で何をしているのかが。そして我々に何を伝えたかったのか。
この少年の横に寄り添って一緒に笑っているのが、この女性その人なのだ。
こんなところで話をしている人ではない。
「時間がなくて、資料も作れなくて・・・」
あたりまえだろう。昨日も、きっとこの会場に来るまでも、この女性のエネルギーは少年達と共に笑うことに使われていたはずだから・・・・。
講演会で「思いを伝える」ということは、凝った資料だとか、流れるような説明だとか・・・そんなことでは断じて・・ない。
その人が「信念を持って生きている」のなら、語らずともそれが身体からにじみ出る。この女性を見てつくづく思った。
このざわついた会場を黙らせたのは、百戦錬磨の講演者ではなく、おそらく全くこういう席で話したことのない話べたの、この女性だったのだ。
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「基本的には無口な男である。しかしリングの上では他の誰よりも雄弁に「生き様」を語る、挌闘界のサムライ。」
これは武田幸三に向けられたキャッチコピーである(挌闘ボディーデザインBOOK/文 森沢明夫より)。
なぜか、先ほどの女性が、会場をローキック一発で黙らせてしまう武田とダブった。
「言葉」ではく「生き様」で黙らせる凄み。
そんな生き方をしてみたいものだ。
しかし、そんな生き様からはほど遠い今の私は、今日もゲームばかりに明け暮れる子供達を「怒鳴って」黙らせているのであった・・・
私としては、もともと「お付き合い」で参加しているのでとにかく早く終わってほしいという気持ち以外なにもなかった・・・はずであったが・・・。
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講演者は、「自前」のパワーポイントを作成しての発表であった。中にはえらく凝った資料を作り込んで、「この人、発表慣れしてるなあ〜」と感心しつつも、こんなにも凝った資料を作ってきてしまうことには「けどお前暇だよなあ〜」皮肉ったりもしていた。
が、しかし私以外の聴講者もあまり真剣に聞いているそぶりはなく、会場もなんとなくざわついて落ち着きがない雰囲気がず〜っと漂っていた。
そんな雰囲気の中・・・さらに追い打ちをかけるように
「おいおい、おばさん、場違いなんじゃないの?」
というような女性が壇上に上がってきた。歳は・・・60歳を超えているのではなかろうか?
「私は、え〜、あの、時間がなくて・・・あの、準備不足で・・・え〜と、上手に、その・・資料もつくれないので・・・えっと、何枚かの写真だけを用意してきましたので・・・え〜これで発表させていただきます・・・」
明らかに、こんな講演をやったことがなさそうな女性。話し方も弱々しく聞き取りにくく、たどたどしくて、見ていられない。
「なんでこの人選んだの?」
と気の毒になってしまった。
しかしである。この後、異変が起きた。ざわついていた会場が
「シーン」
と静まり返ったのである。
この女性は、たどたどいし説明である施設の写真を紹介していた。
「これが建物全体像で・・・この人がこの施設の所長さんで・・・あの・・・その・・・」
と意図が読めない話しが続く・・・
「では、次の写真を・・・」
と画面に出た写真。
ちょうどうちの長男くらいの年頃の少年。満面の笑顔だ。その横にはこの講演をしている女性が笑顔で話しかけている・・・そんな写真。
「この少年の父親は・・・1年半前に亡くなりました。」
「当時は、なんでぼくのお父さんはいなくなったの?とこの施設に来ても泣いてばまりいました。」」
「その子が、最近やっと笑ってくれたんです・・・」
会場が静まり返った。「空気が変わった」とはこういう場面を言うのだろう。
私も会場の空気と、この少年が自分の息子と同年代ということもあり、自然と涙がボロボロとこぼれはじめた。
相変わらず話の方はたどたどしかった。しかしこの女性の「思い」が、この写真から一瞬にして会場全体に伝わってしまった。
彼女がこの施設で何をしているのかが。そして我々に何を伝えたかったのか。
この少年の横に寄り添って一緒に笑っているのが、この女性その人なのだ。
こんなところで話をしている人ではない。
「時間がなくて、資料も作れなくて・・・」
あたりまえだろう。昨日も、きっとこの会場に来るまでも、この女性のエネルギーは少年達と共に笑うことに使われていたはずだから・・・・。
講演会で「思いを伝える」ということは、凝った資料だとか、流れるような説明だとか・・・そんなことでは断じて・・ない。
その人が「信念を持って生きている」のなら、語らずともそれが身体からにじみ出る。この女性を見てつくづく思った。
このざわついた会場を黙らせたのは、百戦錬磨の講演者ではなく、おそらく全くこういう席で話したことのない話べたの、この女性だったのだ。
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「基本的には無口な男である。しかしリングの上では他の誰よりも雄弁に「生き様」を語る、挌闘界のサムライ。」
これは武田幸三に向けられたキャッチコピーである(挌闘ボディーデザインBOOK/文 森沢明夫より)。
なぜか、先ほどの女性が、会場をローキック一発で黙らせてしまう武田とダブった。
「言葉」ではく「生き様」で黙らせる凄み。
そんな生き方をしてみたいものだ。
しかし、そんな生き様からはほど遠い今の私は、今日もゲームばかりに明け暮れる子供達を「怒鳴って」黙らせているのであった・・・
2007/02/02(金) | 普通の日記 | トラックバック(0) | コメント(0)

