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初恋 ~中学生の俺へとどけ

※今回の投稿は、仏像ネタです。・・・テコンドーネタでも、格闘技ネタでも、トレーニングネタでもありません。

私のつまらない昔話です。どうしても書きたかったので書きましたが・・・多くの人にとってはツマラナイ話だと思うので・・・適当にスルーしてください(^^;)

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あれは、中学生の夏のことだった・・・と記憶している。

・・・だとすると、もう二十数年も昔の話ということになりますね。

「中学生の少年」の話としては、かなり奇妙に聞こえるかもしれないが・・・

私は、ある仏像に

「恋をして」

しまったのだ。


きっかけは、たった一枚の写真。

その写真に、私の両眼が釘付けとなった。

日光菩薩2


「ナナナ・・・なんだこの美しさは?」

理解できない強烈な感情。

「恋をした」

・・・きっとそういうことなんだろうと思うことにした。


それは、小さな文庫本の中に見つけた・・・小さな小さな「カット」。



「こ、これが・・・仏像?」

それは、当時私が抱いていた「仏像」のイメージではなかった。

「これじゃあ~美しい少女じゃあないか!?」。

本来「信仰」の対象である仏像をこう表現するのは大変失礼なのだろうか?しかし、当時の私にとってはこの「美しい少女」を「仏像」というカテゴリーに入れてしまうことに大きな違和感を感じた。

当時の「正直な気持」を尊重して、ここではあくまでも私の「初恋の少女」とすることを許されたい。


そして・・・この少女は鎌倉にある「覚園寺」というお寺にいるという。


「俺さ、鎌倉に行きたいんだけど・・・歴史とかちょっと興味あるし」
「お~いいな、じゃあちょっと一緒に歴史散歩でもするか」

当時の私は、そんな理由をつけて、歴史好きだった父親を誘って鎌倉旅行を計画した。

もちろん「歴史散歩」なんていうのは建前で・・・

私はただただこの恋焦がれる「美少女」に一目会いたかっただけなのだ。



しかし・・・

中学生のころ・・・あんなにも強烈に感じた「この少女」への想い。

今となってはこの写真を見ても「あ~綺麗な仏様だなあ~」という以上の感情が想起しない。

当時のあの燃えるような「想い」はいったいなんだったのだろう?

あの時感じた、強烈なインパクトの正体は・・・なんだったのだろう?

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「この少女に会うためだけ」

に計画した鎌倉旅行。

ところが・・・

当時なんの下準備もせずに飛び出した私は、このお寺の「時間制の拝観システム」に阻まれてしまい・・・

なんと「この少女」に会うことができなかったのである!


この時のショック・・・想像してもらえるだろうか?


会えなかったゆえに、その想いはかえって私の中で増殖してしまった。

しばらく悶々としましたよ・・・。

以来、機会に恵まれず二十数年間、ついには「この少女」との邂逅は叶わなかった。

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二十数年たったある日。

つい先日のこと。

鎌倉へ行く用事ができた。

すっかり忘れていた「その少女」のことを・・・

「鎌倉」と聞いて思い出した。

写真を見ながらただただ悶々とするしかなかった、

「あの頃」

に気持ちが引き戻された。




二十数年振りの鎌倉。

実は・・・またもや「その少女」にフラれることになる。

今回も「拝観システム」の壁に阻まれてしまうのである。

時間が遅くもうお寺は閉まっていたのだ・・・つうか、学習しろよ!→俺!


たまたまこのお寺の住職さんが通りかかる。


「あの、もう今日は見れないんですか?」

「3時までですから、また来てください」

「いやそこをなんとか・・・遠くから来ているのでもうしばらくは来ることが出来ないんです。

・・・私ここの仏様が昔からとっても好きで・・・」

熱心に訴えた・・・もう振られてなるものか!!・・・しかし

「そうですか・・・でも、もうお堂も閉めてしまいましたら・・・申し訳ございません」

あの時もガッカリしてこの坂道を下っていったっけ(苦笑)

そう思いながら・・・その日も、同じように肩を落として、その坂道を下りていった。

ずいぶんガッカリしていたのだろうか?見かねたかみさんが

「また近いうち来たら?」

と言ってくれた。

片道三時間もかかる鎌倉に、その仏像を見るためだけに行くというのは少々気が引けたのだが・・・かみさんはかみさんで鎌倉の町並みは結構気に入っているらしく、またこじゃれたレストランで食事をするのはまんざらでもないらしいので・・・利害関係が一致して

・・・再度鎌倉旅行が決定した!!

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そして今日・・・運命の日を迎える。


夢にまで見た、「お堂」がもう・・・目の前だ。


「ついに・・・会える」


と思うと・・・さすがに緊張した。


・・・なにせ二十数年来の想いだ。



三尊像の「三体のシルエット」が暗いお堂の中からうっすら見えた瞬間・・・


「ゾクッ」

とした。


「その少女」は本尊の向かって右側にいるはずだ。



そして、ついに暗いお堂に一歩足を踏み入れた。


「・・・ ・・・ ・・・ 」

「い、いた・・・確かに・・・いた」

その少女は二十数年間、全く変わらぬ姿で・・・待っていてくれた。

「その少女」と眼が合って・・・

全身の力が一気に抜けてしまった。

「つ、ついに・・・会えた。」


少女は・・・やっぱり・やっぱり・・・美しかった。

写真よりも、ずっと・ずっと・・・ずっ~と!


「仏像でこの美しさは・・・ありえんよなあ~(惚れ惚れ)」



しかしである。


これは充分予想していたことだが・・・

思い出せなかった。

当時の「燃えるような想い」を。

そして・・・あの写真だけでも感じた「強烈なインパクト」を。

もしかすると実物を目の前にすれば、自分の深いところにある「そのときの想い」が湧き上がってくるのでは?という期待があったのだが・・・


どうしても「ああ綺麗な仏様だなあ~」という以上の感情が

・・・心に起こってこない。


私の直ぐ横で、ポツンと静かに立っている中学生の私の姿を想像してみた。

彼は目を輝かせ・・・今の私には見えない「何か」を見ている。


そんな姿を想像してていると、もうそれを「感じる」ことが出来なくなってしまった私は、急に寂しくなってしまった。

「中学の時、会いたかったよな・・・」

と、その少年(私)に心の中で問い掛けたてみた。

ちょっとだけ私のほうを振り返った彼は・・・

嬉しそうに目を輝かせて、またその仏像を見上げていた。

彼は(俺は)、その目の先に何が見えていたのだろうか・・・


私は思わず涙が流れそうになったのを悟られないように、誰もいない場所へ移動した。

思春期は色々な感性がもっとも研ぎ澄まされる時期なのだろう。

きっと平凡な日常に埋没している我々大人とは、違った世界を見ているに違いない。

私にもあったはずのその感性は・・・やはりどこかに忘れて置いてきてしまったらしい。



私は、家に着いてから中学生当時のアルバムを引っ張り出した。

私は、手元にある「その少女」の写真に今日見てきた映像の記憶を思いっきり送り込んで・・・その写真を中学生当時の私の写真の隣に並べてやった。

きっとこの映像が、その「ほんとうのすばらしさ」を感じることが出来たであろう、当時の自分に届きますように・・・・
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2008/10/06(月) | 初恋(仏像のお話) | トラックバック(0) | コメント(0)

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